今日のつぶやき

◇『大航海』No.51が発売。特集は「精神分析の21世紀」。日本で有名どころの精神分析家、研究者による展望や批評が読めます。特に斎藤環氏による東浩紀批判がとっても苛烈で面白い。要約すると「東氏は(メルマガ、波状言論において)精神分析についてパラフレーズしているが、その際ラカンだけでなくジジェクすらチェックを怠っており、不誠実かつ不当に貶めている」というもの。なるほど。同意するところも多いけれど、くだらないところでひとつ疑問が。斎藤氏は同論文においてモダニスト=冷笑家/ポストモダニスト=皮肉屋」パラフレーズしている。ところが、時を同じくして発売された『中央公論』(7月号)にて斎藤氏は「モダンな皮肉屋/ポストモダンの冷笑家」パラフレーズしています(「世代間に亀裂はあるか 全共闘世代・新人類世代・団塊ジュニア世代、三つの世代を規定するそれぞれの「転向」」)。どっちやねん!
◇『群像』7月号に大澤真幸「知の外在的かつ内在的限界としての『締め切り』」が。未読だけど、なんだかケツカッチンなタイトルで好印象(笑)。
◇『早稲田文学』に、蓮實重彦×渡部直己の対談「わたくしは生まれてから「ひとの悪口はいうまい」と思って育っている人間なのですけれども……」が掲載。『スポーツ批評宣言 あるいは運動の擁護』(ASIN:479176109X)について触れているのですが、同書への「偉そう」という批判に対し、蓮實氏の「(そう読めるとしたら誤解で)たんに「偉い」んです」という反論に膝を叩く(笑)。
◇同誌に中上健次未公開講演録も掲載。chikiは時間がないので読みそびれちゃった(お金がないので立ち読み)。明後日くらいにまた読もう。
奥泉光×いとうせいこうの文芸漫談も掲載。段々、無駄にうまくなってきている気がする。本屋で笑う。
◇↑中上より漫談を先に読んだのか、という突っ込みが来ると思うけれど、返す言葉もない。