鈴木先生4巻

鈴木先生 4 (アクションコミックス)

鈴木先生 4 (アクションコミックス)


4巻のメインテーマは性教育

説得力のない―耳にタコの―まるで自分らに面倒が降りかかることが嫌なことを隠蔽するかのように見える「教育的指導」の押し付けに加え―それらをカッコよく一刀両断してくれるような言説までも出揃っていれば…子供達はいくらだって大人の説く道から外れます!!

ひとコマのセリフ量がほぼこの程度。圧倒的なセリフの多さで子どもを「説得」する4巻の鈴木先生には好印象を持つものの、「どこにでもいる凡庸な先生」としてこの論理徹底を求めるのは難しそう。でも各人にはそれぞれの「言い分」があり、それらは折衝不可能なためいかに棲み分けるかという発想をとりがちな自分にとって、ここまでそれぞれの「言い分」を言葉でぶつけあう実験的な空間は考察の場として惹かれるものがある。いつか読書会とかに使おう。