Amazon マーケットプレイスに出品されている1円本のナゾ/あるいは1円本を買うのはお得なのか。

アマゾンのマーケットプレイスで本を買おうとすると、ブ○○○○○○○○○(一応伏字。なかなか手に入らない本も1円で売ってくれてて助かってるし、批判の意図はないので)というところが1円で売っているケースが多くて、前から気になっていた。中には0円って商品もあったりするんだけれど、おそらくそれでも儲かるような仕組みがあるんだろうなあと思って。で、とりあえず調べてみたわけですが、以下のようなものがみつかりました。


「人力検索はてな - amazonのマーケットプレイスで1円という本はたくさんありますが、あれは  (1)出品者  (2)アマゾン  の双方にとってどのような利益があるのでしょうか?」
「アマゾンに1円で出品したときの利益」
「Amazon マーケットプレイスで1円で出品してなぜ儲かるのか」


推測もまじっているレスが多いけれど、要は、受け取った定額の「送料」の額と、実際にかかった送料との差額が儲けになっているのではないかということらしい。で、一般の人はあまり得ではないけれど、大量に販売できる出品者にとってはお得になるらしい。簡単にまとめると、次のような感じだろうか。


  • ユーザー、本を買う際に送料に340円払う。(定価−341円)×購入冊数=ユーザーの得。
  • 国内配送の場合、手数料80円×購入冊数=Amazonの得。
  • 260円(340−80)×販売冊数−実際にかかった送料=出品者の得。

以上のようなことをふまえて、ブ○○○○○○○○○で50冊の本をまとめて買ってみる。なお、1円本を大量にみつけるため、「ノストラダムス」で検索してみた。五島勉先生大活躍でした(笑)。





見ての通り、一気に50冊購入しても送料は変わらずなので、50冊購入すると50×340の17000円を払うことに。そのうち4000円がアマゾンに、13000円が送料として出品者に払われ、そこから実費を差し引いた額が出品者の手元に残る。仮に50冊売って10000円手に入れたとすれば、実際は一冊200円で売ったことになるわけですね。まぁ50冊一気に購入なんてあまりないでしょうが、数冊同時に売ればその分送料負担も下がりうるので、1円商品を大量に出品すれば、各100数円で売るということになる。


1円なのでマーケットプレイス価格で大抵一番上に表示され、宣伝効果も高く、多くの注文が集まることと思われる。実際、ブ○○○○○○○○○には過去12か月で数万件の評価がついており、これまで数十万冊以上の本を売ったことと思われます。さらにブ○○○○○○○○○には系列の店が数店、マーケットプレイスで出品しており、それらを合計すると12ヶ月で約十万件の評価。仮に年に5万冊の1円本を売った場合、送料の差額だけで500万円以上の売り上げになる。うーん、なかなか賢い戦略。


定価より安く購入できるほか、レアな本もたまに1円だったりするので、もちろんユーザーも得。だから三方一両損あらため、三方一両得ってことで理解してもいいと思う。ただ、ユーザーが「1円だ、安い!」と衝動的に買う場合、実際はその本に341円払っているわけで、その本が341円の価値があるのかどうかは考えたほうがいいと思う。1円で買うのはOKだけど、341円で買うのはビミョーって場合もあると思うし、近くの新古書店で341円よりも安く売っている場合もあれば、送料無料になるネット古書店とかで購入したほうがお得の場合もあるからね。




おまけ:アマゾンつながりということで。




(※誤りあれば指摘ください)
※2/15 13:00 計算部分訂正。