とりとめもない雑談。

あむばる:さむいですね。




chiki:
こんばんわ。今日は一段と冷えましたね。雪が積もりました。




あむばる:
なるほど。今年も知識は積もりませんが。




chiki:
うまいことを言いますね。座布団一枚。ついでだし、コタツにでも入ってしゃべりましょう(笑)。




あむばる:
今年、なんか面白い本ってありました?




chiki:
今年(2004年)ですか? 『JUNKの逆襲』とか面白かった。そういえば、すがさんと小倉千加子さんの対談を見に行ったのが、今年の初イベントでした。




あむばる:
ひどかったみたいですね。




chiki:
ええと、かみ合わなかったのはともかく、客層の断絶にショックをうけました(笑)。「どうしたら良い結婚ができるのか、その条件を教えてください」「僕は純愛をどうすれば見つけられるでしょうか」というような人生相談をしたい方が本当に多くて(実際にそういう質問もあって)、いやそれはそれで大事なんですが、自分があまりにもその手の話に興味がなかったので、ギャップが(苦笑)。




あむばる:
そういったこと、私も相談したいですが、そういう場所ではなさそうですしなあ。




chiki:
おや、純愛に興味がおありですか? そういえば、あむばるさんもセカチュー読んだんですよね。




あむばる:
読みました。純愛はしたいですが、セカチューはどうなんでしょうな? 韓流ブームに近いんですよね。




chiki:
セカチュー」はサイテーだと思いましたよ。登場人物の名前が彼女と自分、その二人のセックスムードを準備してくれた友人の3人しか記されてなくて、とっても狭い「世界」が舞台なんですよね。彼女の「不治の病」の描写は2行で終わり、一方でそんな彼女を持ってしまったことに対する苦悶のようなものは延々と書くわけなんですが、それが「純愛」って読まれて、それが「世界の中心」って呼ばれる。どっひゃー、でした。あむばるさんは韓流ブームをどうとらえてます?




あむばる:
表面上のものでしょう。あれがあったかといって、絶対韓国人とは、交流できない。韓国を消費しているんでしょうな。




chiki:
うまい言い方ですね。ただ、韓流も確かに互いの大衆文化に関心を持つことには役立っている気もしますし、セカチューもそのおかげでドナー登録者が激増してますね。





あむばる:
だから、韓国の文化を消費するように理解しても、韓国人を好きになるかは別の問題。




chiki:
なるほど、確かにそうなんですよね。隣人とですらコミュニケーションは大変難しいのだから、「冬ソナ効果」は消費レベルにとどまるものの方が相対的には多いと思います。




あむばる:
ヨン様はかっこよくても、韓国人自体はキムチ食べててなんたらっていう人が多い気がする。だから、韓流ブームと、日本人の韓国に対する見方は別なのではないかと思う。




chiki:
それもありそうですね。一部の例外として、という感じですか。ただ、それは韓流に限らず、何にでも当てはまることではありますけども。




あむばる:
まあ、消費財ということでしょうな。キューバもそうでしょう? なんか、騒がしい国って感じで。




chiki:
キューバ料理や音楽、それにゲバラってところですか? 情況は、騒がしいどころの騒ぎではないようですけど。もちろんchikiも例外でなくほとんど知識が皆無なのですが、政体による情報管理が半端ではないというのを聞いたことがあります。




あむばる:
chikiさんは韓流ブーム、いかに考えます?




chiki:
基本的にそれがあった「から」何かが始まるというものではなく、基本的には「レトロちっく」感覚なんだと思います*1。韓国でなくてもぜんぜんかまわない。ベッカム様だろうとブラピだろうと別段問題はないのでは。




あむばる:
そう、そういうような消費の仕方でしょう。ですので、前回のすがさんのen-taxi*2はちょっと疑問。




chiki:
ええと、「今や韓国は「他者」ではない、十分に認識可能な「近い」国となったのだ」というものでしたね。「近い」国になった、というのは中国経済との緊張関係で劣位におかれている点を指していたと思いますが、そこにはさらにスガさん独特の皮肉がこもっているようにおもいます。そこには「責任」もなければ、「他者」性も剥奪されている、というような。誤読かな。でも、北朝鮮のそれと比べると語られ方がオリエンタリズムではなくなった部分もあるようにも思います。



*1:この文脈で「今の日本には○○が欠けている」という発言をよく聞くんだけれど、その手の発言にはいつも呆れていしまう。

*2:文芸評論家のすが秀実は、雑誌「en-taxi」にて、「タイム・スリップの断崖で」という時評を連載している