熊本地震に関する流言等のまとめ・その3

熊本地震に関する流言のまとめ、簡易版熊本地震に関する流言のまとめ・その2の続きです。

  • 画像付き犯罪流言

他県ナンバーで白 軽トラ
解体した家から沢山の物を窃盗しています!
携帯ではなくiPodで撮ったため画質が悪いです(T_T)
許せません!拡散して下さい!
場所は熊本 益城町です。


なぜ警察に通報するのではなく「拡散して下さい」なのか。それに応じて拡散してしまう人が大勢いるのか。多くの疑問を抱くべきツイートです。ここで紹介されている画像は、全く異なる時期の動画のキャプチャでした。なお、元の動画でさえ、それが「窃盗」であるかどうかの裏は取れていません。別動画からあえてキャプチャをとることから、意図的な流言化であると思われます。

  • 熊本県災害情報」を名乗る悪質デマアカウント

【悪質】「熊/本/県/災/害/情/報」を名乗るデマアカウントがデマ垂れ流し中。潰すべし!(スパブロ手順添付有り)
大津波警報が発令されている」といった流言の他、「先ほど入った情報によりますと北朝鮮からミサイルが発射された模様です」「中国人が略奪を繰り返しているぞ!」といった投稿に加え、煽りや差別的言動を繰り返していました。現在はアカウントが凍結されています。

  • 地元で拡散された流言

4月27日の読売新聞朝刊では、地元で拡散された流言として、「2時間以内に大きな地震がまた来る」「国道の代替ルートが開通した」「某物資集積場に行けば何でももらい放題」といった内容のものが取り上げられていました。発災時、地域によって拡散される流言の種類が異なることは東日本大震災時でもそうでした。例えば佐賀新聞は、「ネットのデマ拡散防止」という記事で、「佐賀でも震度7地震が起こる」という流言が拡散したことを取り上げていました。その地域の人々にとって、より重要なテーマの流言が拡散されるという現象は、東日本大震災でも確認された現象です(拙著『夜の経済学』参照)。今はその拡散に、SNSやメール、メッセンジャーアプリなどが利用されやすいという変化も加わっているわけです。

  • 「福島から熊本へ送られた畳が利用されていない」?

福島県畳工業組合が、多くの畳を支援物資として被災地に送ったというニュースがありました。このニュースについて、「福島から熊本に送られた畳が誰も利用していない」といった趣旨のツイートをする方が登場。それに対し、実際に使われていると証言する人が現れました。元ツイートは現在、読めなくなっています(別のまとめに対するはてなブックマークの反応)。


  • その他のtogetterで検証

中央構造線と活断層と川内原発:仰天地図を検証する
「震度を示す九州の地図から、鹿児島県だけを消し去って地震情報を伝えていた」と本気で思い込んだのなら潮時だ。言論人をやめたほうがよい。
川内原発の危険性を強調するための地図が拡散された件と、「川内原発の立地している地域の地震情報が隠されていた」と拡散されていた件のまとめです。



※5月17日 21:42 一部、追加取材のため記事内容を修正しました。