ザ・これから読もう

石原千秋『学生と読む「三四郎」』新潮社
石原千秋先生が、実際に学生から集まったレポートに頭を抱えつつ、1年かけてじっくりテクスト論のいろはを啓蒙していく過程を描いた「物語」。対象はchikiのひとつ下の学年なので、私は出てきませんが(たぶん)、登場人物の一人として登場する友人が「ここまで書くなんて!」と悲痛の叫びをあげていた。テクスト論や文学理論を知らない方はその入門書としてぜひ。


ジョン・R・サール『マインド―心の哲学』朝日出版社
哲学者サールが心(脳)問題に取り組む一冊。吉川浩満id:clinamen)さんと山本貴光id:yakumoizuru)さんが翻訳なさりますた。専用の「サポート・ページ」も充実しているので、ぜひごらんあれ。サポートページって、いいですね。


仲正昌樹『松本清張の現実(リアル)と虚構(フィクション)―あなたは清張の意図にどこまで気づいているか B選書』ビジネス社
ドゥルシラ・コーネル『イマジナリーな領域―中絶、ポルノグラフィ、セクシュアル・ハラスメント』御茶の水書房
仲正昌樹さんの2冊。前者は作家論、後者はコーネルの翻訳です。そういえば最近、仲正さんの本ばかり立て続けに買っています。


斎藤環『家族の痕跡―いちばん最後に残るもの』筑摩書房
ついさっきAmazonから届いた斎藤環さんの家族論。社会学、女性学、文学、経済など、「家」を論じてきた本はこれまで結構読んだ気もしますが、症候的に読み解いていくという試みの本は初めてかもしれません。今度はこの本で読書会しようかなーなんて思ってます。