「Against GFB」の今後を憂慮する。

ジェンダー(フリー)バッシングに対抗し、ジェンダー平等な社会を実現するため」のHPが出来たとのこと。まだ構築中だからしょうがないのかもしれないけれど、説明を読んでいても「ジェンダー(フリー)バッシングに対抗」することと「ジェンダー平等な社会を実現する」ことの関係がいまいちはっきりしないし、このHPが「対抗」にどういう役割を担えるのかがさっぱり分からない。騒動に興味のあるレアな人が「愉しい」パイ投げを延命するための参照点にするか、何かの炎上の際にヒートアップさせるための燃料に使われるかくらいしか想像できないのですが、どうでしょう。


ところで、このHPの「texts / comments / critics」というところに次のような文章があるのですが、

私たちの「憂慮声明」は、高橋氏個人の言論活動に対して向けられたものではなく、あくまでも高橋氏を男女平等参画審議会委員として専任した東京都に宛てられたものであり、したがって当会としては、高橋氏からの「公開質問状」の内容に関する「反論」や「見解」を公表する必要ないし義務があるとは考えません。


純度100%の逃げ腰に見えて、これまた何がしたいのか分からなくなった。これって、「男女平等参画審議会委員として専任された高橋委員からの質問」という名目ならキッチリ回答したのだろうか。質問状を書くなら、あらかじめ検証済み資料や論証のフレームをストックしておいてレスポンスに備えるものだと思うのだけど、それすらしていなかったのであれば稚拙すぎるし、具体的なテクストを参照しない限り、名前に脊髄反射して大げさに騒いだだけと思われても仕方がない。「論争」としてみると、高橋さんの圧勝に見えるし。「荒川区問題」のトラウマみたいなものかもしれないけど、喉もと過ぎてなお腰すえて検証し続けてた人っていたのかな。このHPを見る限り、「Against GFB」の(web)論争手法のまずさを憂慮してしまうんだけれど。ついでに「日本女性学会」やフェミ系ブログの少なさ(およびフローのなさ)と合わせて、「ジェンダーフリーバッシング」をきっかけに見えてきたフェミニスト側の(web)論争スタイルのまずさも憂慮しちゃうぞ。