ケース1:一期一会のかたち。

今日も、サポセンの中の人であるchikiの声が職場に響く。世の迷えるユーザーを救済するべく、今日もその手を受話器に伸ばす。





chiki「大変お待たせいたしました。○○サポートセンター、担当のchikiでございます!」






お客様「もしもし!(怒) おたくから出てる、△△ってソフト、あるでしょうが!(怒)」






今回ご紹介する電話は、声の太い男性からのお電話でした。このように、いきなり罵声から始まることもサポセンでは珍しいことではありません。しかし、うろたえるべからず。冷静に、あくまでこちらは「プロ」として振舞わなくてはならないのです。こほん。すー、はー。






「△△に関するご質問ですね? お電話ありがとうございます♪」






「ああ! その△△ソフトのことなんだがなぁ! 俺のパソコンに入ってないんだよ! なんでだよぉ!








ウワァ、意味ガワカラナイヨー! し、しかし取り乱してはいけない。冷静に。冷静に。








「…えぇと、弊社のソフトをインストールしていただいたのに、プログラムが見当たらないと言うことでよろしいでしょうか」(インストール先を変更して、その場所を忘れてしまうお客様が中にはいますから)






「ちげぇよ! なんにも分かってねぇよ! お前は、俺の、何も分かっちゃいねぇよ!













( # ゜Д゜)<分かるかゴルァ!!













…と突っ込みたい気持ちをグッとこらえて(というより、笑ってしまいそうだった)、次のように言いました。






「大変失礼いたしました。それでは、ただいまどのような状況なのか、教えていただけますでしょうか?」






「おぉ! あのな、新しく中古で(なんて日本語だ!)パソコン買ったのによぉ、お宅のソフトが入ってないんだよぅ! 普通は入っているでしょうが!







普通かどうかは分かりませんが、確かに△△というソフトがあらかじめインストールされている場合もあります。ただ、当然ながら全てのパソコンに入っているわけではありませんし、また、インストールされている場合でも、対応できるのは新品のみになります。というわけで、中古であると知りながらも、念のため機種の方を確認することになりました。




「かしこまりました。ただいま確認いたします。お客様、お手数ですがこのたびお買い上げいただいたパソコンのメーカーを教えていただけますでしょうか?」






「あぁ? ちょっとまてよ。えーと…N○Cの…」






























PC-98



























( ; ゜Д゜)な、なんだってー!!



















思わず噴出しそうになり、我慢するために5秒ほど沈黙してしまったchikiは、まだまだ「中の人」としては未熟だなぁと思わされました。その後、通常はその機種にはインストールされていない旨を説明したところ、「もういい! お前じゃ話にならん!」とガチャ切りされてしまいました。とほほ。ちなみに、購入方法は「友人から<まだ使えるから>と言われて買った」そうです。だ、だまされてませんか!?(なら友人に聞いてくれと小一時間…)






さてさてこれにて一件落着。次のお客様、どうぞ〜♪