北田暁大さん、白井聡さんセミナーのお知らせ

シノドスからのお知らせです。次回のセミナーは、2008年3月23日(日)14時〜16時、北田暁大さんによる「若者/ジェンダーナショナリズム」です。

セミナー概要
ここ数年、「バックラッシュ」や「ナショナリズム」が話題になり、様々な形態のメディアイベントを構築している。それらの議論においては、ポピュリズム、格差といった視点によるものや、ネットユーザーの暴走、弱者男性のケア、既存の方法論の失効といったものまで、実に様々な議題が提示され、それに伴う形で「右翼/左翼」「保守/リベラル」という区別に関する議論が再燃しているように見える。今回のセミナーでは、社会学者の北田暁大さんをお招きする。論点をめぐる社会的コンセンサスを結びがたく、「観点」や「テーマ」が乱立する中、「保守化」として語られがちな現状をどのように観察するべきか、どのような議論を構築するべきなのかについて話し合ってみたい。

北田暁大(きただ・あきひろ) 1971年神奈川県生まれ。東京大学大学院情報学環助教授。専攻は理論社会学、メディア史。著書に『嗤う日本の「ナショナリズム」』(NHK出版)、『《意味》への抗い』(せりか書房)、『責任と正義』(勁草書房)、『広告都市・東京』(廣済堂出版)、『広告の誕生』(岩波書店)。共著に『東京から考える』(NHK出版)、『波状言論S改』などがある。


また、次々回のセミナーは、2008年4月13日(日)14時〜16時、白井聡さんによる「リベラリズムの越え方」です。

セミナー概要
現代社会の閉塞が語られるようになって既に久しい。にもかかわらず、「閉塞」と名指される状況への望ましい処方箋は未だ何も見つかっていないように思われる。現代のドミナントな政治経済的イデオロギーリベラリズムにほかならない以上、現代の閉塞はリベラリズムの閉塞でもある。二〇世紀末からリベラリズムは「ネオ・リベラリズム」へと「進化」することによって、この閉塞を打開してきたとも言えるかもしれないが、それは逆に閉塞をますます強める結果を生んだにすぎないようにも見える。本セミナーでは、リベラリズムデッドロックに陥ったロシア革命前後の時代の思想を振り返ることによって、かつて試みられた「リベラリズムの超克」の内容を検討してみる。そこから、今日の閉塞状況がいかなる構造を成しているのかについて、何らかの示唆を得ることを目指したい。主に、レーニン、フロイト、シュミット等の言説に言及する予定である。

白井聡(しらい・さとし) 1977年東京都生まれ。日本学術振興会特別研究員。専門は政治学・政治思想。著書に『未完のレーニン 〈力〉の思想を読む』(講談社選書メチエ)。


応募はこちらより。ふるってご参加くださいませ。
http://kazuyaserizawa.com/synodos/seminar/index.html#15


嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)

嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)

未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社選書メチエ)

未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社選書メチエ)


#今後も面白いセミナーが続々でっせー。