「Amazon クレジットカード」の登場からつらつらと夢想。

Amazon ネタをもうひとつ。 Amazon がクレジットカードを始めるみたいです。これで Amazon は、より多くの消費行動のデータを管理できるようになるわけで、よりカスタマイズされた情報提供戦略が可能になっていくかもしれないですね。例えばこのレベルの飲み屋でこれだけ払う人は幹事になるタイプが多いからこの本がオススメですとか、ここの服を買う人にはこの香水を買っています、みたいな。


「私鉄・バス「パスモ」とJR東日本「スイカ」 カード1枚で相互利用」というニュースが最近流れていますが、『東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム』を読んだせいか、「この駅を利用している人は、こういう本も読んでいます」というようなサービスがあったら面白そうだと夢想してしまいます。仮にそんなのが公開されたら、2ちゃんで「文化的に終わっている○○市wwww」とか名指しで馬鹿にされることも?


で、これでモバイルスイカなんかとセットになったら、コンテンツ情報だけでなく位置情報も把握&フィードバックできるようになるかもしれないなぁと思いつつ、『EPIC2014』日本語字幕版)をもう一度見ようと思ってググってたら、『EPIC2015』が作られていることを今更発見しました。しかもその内容は、iPod が進化して GPS 機能を持ち、 googlezon の携帯端末として使用されることで、位置情報のデータベースも利用可能性について言及するというもの。


正直言うと、『EPIC2015』は『EPIC2014』に比べて観たときのインパクトが小さかったけれど、それはむしろ、『EPIC2015』のビジョンがあまりにも2007年現在の現実に似通っているからだと思うのです。折りしも先日、アップル社が iPhone のリリースを発表し、Windows Mobile 端末を使っている自分としては結構震撼していたんですが(笑)、 Googlephone(グーグル携帯)のウワサとかもあるように、ケータイ端末と web の融合というのはこれからも進んでいくだろうし、それはさらなるデータベースの結合を生むことを意味します。


位置情報の履歴をデータベース化できれば、web はこれまで対象としていなかった、さらに多くの情報をリンクさせる=繋げることが可能になります。例えば chiki はかねてより、「カーナビって高いよなー、ケータイがカーナビ代わりに音声ガイドしてくれないかなー」とか考えていたりするわけですが、ケータイが高度にカスタマイズされたネットワークに化していれば、「そろそろおなかがすきませんか? ラーメン屋○○に寄ってみてはどうでしょう」と、リピート率およびお気に入り度などから的確にアドバイスしてくれたりすることも可能です。映画『マイノリティリポート』で、街中で個人にカスタマイズされた3DのCMがバカスカ流されるシーンがあったけれど、あそこまで冗長でなく、よりスマートな形で。


そのような技術は、愛国者法などの管理手段や、トライブの棲み分けによる「作法」のあり方、時間や空間の「距離」のはかり方、あるいは人間行動の「予期」の変化などなど、様々な変化をもたらすんでしょうね。アマゾンのクレジットカードって、そのようなビジョンの一例、あしがかりにすぎないんだろうなぁ思うと、情報技術の未来について思いをはせるのは途方もない話だなぁと痛感する chiki なのでした。




おまけ:こんな画像がありました。リアリティを感じさせるネタ画像ですね。