教科書検定についての日本経済新聞の記事

「高校教科書検定:父子・母子家庭に意見相次ぐ」
この記事には載っていませんが、2つの教科書から「ジェンダーフリー」が「明確な定義がない」と削除。この件については、30日の日本経済新聞朝刊が詳しかったので、一部引用。


検定結果発表、修正「家庭科」で最多、家族・結婚観、多様化で注文。
今回検定で教科書一点当たりの修正意見が最も多かったのは家庭科。百二十四・二カ所と二位の理科の百七・二カ所を大きく上回った。家族や結婚を巡る価値観の多様化に関する記述に神経をとがらせたようだ。
家庭総合では二点の教科書が「結婚のプラス面とマイナス面」を考えさせる課題学習を盛り込んだところ「プラス・マイナスという分け方が理解しがたい」との意見が付いた。一社は削除し、一社はよい面だけを考えさせる課題に変更した。
教科書会社側は「結婚するかも含め、自分らしく生きるとはどういうことかを考えさせようとした」と話す。文部科学省は「マイナス面を考えるなというわけではないが、男女が協力して家庭を築くことの重要性を認識させるという指導要領への配慮が欠けている」(教科書課)と説明する。
「家族」の定義の多様化を取り上げた記述にも注文が付いた。ある教科書は「ペットを家族の一員のように考える人もいる」と書いたが、意見が付き「家族の一員のように大切に思っている人もいる」と修正。
「さまざまなカップル」という題で子どものいる夫婦や若い男女と並んで肩を組んだ男性二人のイラストを載せた教科書には「日本の状況の説明として理解しがたい」との意見が付き、教科書会社が削除した。
ジェンダー」(社会的性別)の用語は現代社会など計三十八点の教科書に登場。前後の記述に意見が付いた例はあったが、用語の使用は認められた。ただジェンダーによる差別をなくす活動を意味する「ジェンダーフリー」は申請段階で二点の教科書が取り上げたが「明確な定義がない」などの理由で意見が付き、いずれも削除された。

過去の検定と比較してみないとなんともいえないので、しばらく教科書について調べてみようっと。