昨日の記事を少し訂正。

「ジェンダーフリーとは」補足キャンペーン第三弾を書く予定でしたが、その前に、前回の記事に訂正があります。前回のエントリーで取り扱った「義務教育諸学校における性教育の実態調査について」は、産経新聞が「ジェンダーフリー蔓延度調査」と呼んでいるものとは別物でした。産経新聞が「蔓延度」と呼んでいるのは、「学校における男女の扱い等に関する調査について(依頼)」というもの。前者はいわゆる「過激な性教育」の実態を調べようと05年4月実施されたもの。後者は同室着替えとか、混合体育とかの実態を調べようというもので、まだ調査結果は出ていない模様。間違えてすみません&教えてくださった方、ありがとうございます。というわけで、前記事を若干修正しました。削除した部分はこちら。


この調査は、自民党とかが「3520の実例が寄せられたんだ。探せばもっとあるはずだ!」的に散々騒いだので、文科省が「んじゃ、調べますよ」と重い腰をあげたもの。さっきの比ゆで言うと「誤報なのかどうなのかを実際調べてみますね、やれやれ」みたいな感じです。まあ「やれやれ」だったのか「しめしめ」だったのかは分かりませんが、産経新聞とかが「ジェンダーフリー蔓延度」とかはしゃいでいたのを覚えている人もいると思う。

時期と対象を誤認しています。これはいけません。ただし、前エントリーの骨子、すなわち「過激な性教育」が「行き過ぎたジェンダーフリー教育」の名の下に行われ、現場が暴走しているということはデータをみると違うっぽい、というポイントは変わらないかと。


ついでなので、産経新聞が「ジェンダーフリー蔓延度」とか呼んでいる調査、「学校における男女の扱い等に関する調査について(依頼)」の調査票をこちらにアップしてみますた。しかし気になるのは、各質問項目に「理由」を書く欄がないこと。これで男女同室着替えが行われているという実態が明らかになるとして(実際結構そうなるでしょう)、理由が明示されないと、それらがあたかも「ジェンダーフリーの名の下に」行われた「ジェンダーフリー蔓延度」であるかのように恣意的に意味づける力が働きそう。混合着替えなんて、chikiが子どものころからあったわけで。実際に「ジェンダーフリー」のせいで「蔓延」しているならそれを明らかにしてほしいのですが、どうも一連の「手続き」が気になる。うーん。というわけで、次回は自民党PTの「手続き」について扱おうかと。たぶん今回の加筆キャンペーンは次で最後になるかと。意外に長くなったなぁ。